山下くんがテキトーすぎて。
「そういえば、ね。山下くん、」
さりげなく真横に並んで顔を覗き込んでみる。
「……っ、なに?」
「金曜日に私に何したの?首のとこ……赤くなってたんだけど……」
「……あぁ、あれね」
ふっと笑われた。それがなんだか艶っぽくてドキッとしてしまう。
「それ、いつ気づいた?」
「えっと、土曜日の夜」
「デートの後かよ。のんきだね」
「えっ、のんき!?なんで!?」
私を見て、にやりと上がる口角。
ここでやっとバカにした笑み登場、っと。
実に山下くんらしい笑い方。