山下くんがテキトーすぎて。
「さてと!」
屋上のドアを(普通に鍵あいてるにもかかわらず)蹴破って中に入った藤本くん。
その足グセの悪さはどうにかならんのか。
ストンとその場にあぐらをかいたかと思うと、こっちにおいでと手招きする。
私は程よい距離をとって隣に座った。
「遠山さんが落ち込んでる理由は何?」
これまたずいぶんと直球だな!と驚きつつ、「えっとね……」と話を切り出す。
私が山下くんのことを好きだってことは省いて、山下くんとスイーツバイキングに行く約束をした時のことから順を追って話すと、
藤本くんは意外にも真面目な顔つきで時折相づちを打ちながら聞いてくれた。