山下くんがテキトーすぎて。
すると藤本くんは苦笑いして頭をかく。
「足グセね〜直したいんだけど、中学の時のアレが染み付いててなかなか取れなくてさ」
「中学の時?アレって何?」
「んー、あはは。ちょーっと、やんちゃやってたんだよね〜」
「や、やんちゃ……」
「そーだ、写真見る?」
聞きながらすでにスマホを取り出し、何やら写真フォルダをあさり始める藤本くん。
「おっ、これだ」と小さく呟いて、私にスマホを差し出してくる。
ぎこちなく受け取って画面に視線を落とすと、数秒後、わっと声をあげそうになった。
「すごっ!これ藤本くんだよね?髪が人参の葉っぱみたい!!」
「ぶはっ、何その例え!それ褒めてんの!?」
「褒めてるよ?あっ、じゃあ、サイヤ人みたい!」
「ぶっ。なんか俺悲しくなってきた……」