山下くんがテキトーすぎて。
そんな中で1番に考えてしまったのが、
山下くんには聞こえてないよね?ってこと。
怖くてチラ見する勇気もなかった。
こんな時、かんながいてくれれば心強いのに、
寝ぼすけなあの子はまだ登校していない。
「ほんとに違う」
もう一度、少し声を大きくして繰り返した大倉くんのおかげで、宮城さんたちはやっとしずかになった。
ひとまずほっとする。
「また放課後にね」って耳打ちされて頷く。
今日の放課後大倉くんを誘ったのは、山下くんに告白する前にもう一度じっくり話しておこうと思ったから。
私のこと好きだって言ってくれた人。
好きになってくれてありがとうって改めて言いたいのと、山下くんに明日告白しようと思ってることと、これからも仲のいい友達でいてくださいって言うことと。
話したいことはたくさんあった。