山下くんがテキトーすぎて。



上から目線の告白申し込みに

山下くんは笑いながら



「うん」


と一言返事をすると、再び目を閉じた。



もう寝ちゃうのかなってちょっとさびしくなる。


もっといろいろ話したいのに。


でもまぁ、この綺麗な寝顔を見ていられるから幸せだ。



夕焼けに当てられてピアスが光る。




「ねぇ山下くん、そのピアス綺麗だね」


「……ん。お気に入り」



目をつむったまま返事が返ってきた。

まだ起きてたんだ!って私のテンションは急上昇。



「もう金髪にはしないの?」


「……智か。あいつ殺す」


「金髪山下くん王子様みたいでカッコ良かった!!」


「そう」


「もちろん今の黒髪も素敵だよ!!」


「はいはい、わかったから寝させて」


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