山下くんがテキトーすぎて。



「あのね……
山下くんは100点ですごいね…」



「あ、うん。ありがと」



「私、追試なんだけど……」



「はあっ!?追試!?」




よほど驚いたのか、山下くんが机を叩いた。



その衝撃で、未だに机上に乗っていた
答案用紙がひらりと床に舞い落ちる。



「追試とか、ほんとにばかじゃないの。一体、何点だったんだよ」



「うっ……」



「…言えないような点数なの?」



「い、言います言います。はち……」



「はち……?」



「……8点デス」



「………は?」



数秒間、沈黙が流れる。


驚きすぎじゃないのかな、

山下くん……



そりゃ、100点の人からしたら
ありえない点数だろうけど。


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