山下くんがテキトーすぎて。
ようやく解放された身体。
いつの間にか全体が熱をもってる。
山下くんは心臓に悪い。
かっこいいから
無条件にドキドキしちゃう。
これだったら勉強に集中してる方が何倍もいい。意識しなくて済むし。
山下くんは、いたって涼しい表情。
なんか、悔しいー!!!
「あ、遠山。俺、喉が渇いたから
飲み物買ってきてよ」
「……パシリですか」
「勉強教えてやってるんだし、
いーじゃん。そのくらいしてよ」
「……ワカリマシタ」
うん、逆らえない。
私はしょうがなく
スクバからお財布を取り出した。
まずい。このままじゃ永久的に山下くんのパシリやらされるんじゃ……
どうにかして手を打たないと
エスカレートしそうだ……
………あ、そーだ!
教室を出る一歩手前で、私はあることを思いついて立ち止まった。