山下くんがテキトーすぎて。


えっ? か、彼女!?



「ふ、藤本くん!!」


「うん?」


「私、彼女じゃない…ですが?」


「あははっ、真っ赤!
遠山さんってかわいーね」


「………」



だめだ、この人もわけわからん。

さすが山下くんの友人。



「ちょっと待っててね〜
今すぐ山下起こすから」



そう言う藤本くんの手を、私は慌てて掴んだ。




「起こしちゃ、悪いよ…」



「そんなの、
気にしなくっていいって」



「いや、でも…」



「優しいねぇ遠山さん。俺、惚れそう」



「………」



「あははっ、冗談冗談!そんなことしたら山下に殺されるからね〜」





実に楽しそうに笑う藤本くん。


山下くん。

君の友人が想像以上に軽いことに、
今びっくりしてるよ私。



いや、この年頃の男の子って
皆こんな感じなのかも?



昨日の大倉くんだって……



あっ。



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