山下くんがテキトーすぎて。
私の髪に触れていた山下くんの手が、徐々に下におりてくる。
「スカート、下ろせって言ったのにそんままだし」
「あっ……」
それは完全に忘れてた。
いや、下ろす気は
さらさらないけども…
「昨日だって、結局飲み物買わずに先に帰るしさ」
「うぅ…っ」
「俺、一人で寂しく帰ったんだけど?」
「ごめんなさいぃぃい…」
「愛音ちゃんと帰りたかったのに」
「……えっ?」
「あとさ、まさかとは思うけど大倉の告白オッケーしたりしてないよね?」
待って待って、そんなに次々と攻めてこないで!頭がパンクしちゃう!!
とりあえず謝ろう!!
「ごめんね!一人で帰るの嫌だったよね!考えなしでごめんね…っ」
「………」
「……山下くん?」