山下くんがテキトーすぎて。





山下くんと視線がぶつかった。

何か言いたそうな表情で私を見つめてきて、それからふっと真顔になる。




「遠山のばーか」



言葉と同時に、

頭にガンッと衝撃がきた。


……どうやら
チョップを食らったらしい。



あと、どうでもいいけど、
呼び方がいきなり「遠山」に戻ってる。




「……痛い。山下くんのばか」



「心外だなぁ。
俺はばかじゃないよ遠山」



「うるさいもん」



「遠山ってさ、天然はいってる?それともわざとなの?」



「えっ?なにが??」




天然?
そんなこと言われたことないけど…


いつも言われることと言えば、
元気いいねってことくらい。




「……ま、いいや。
さっそくだけど、遠山さん」



「はい…なんでしょうか」



「キミに、お願いがあるんだ」



「………」



にっこりと、
本当に綺麗な笑顔で笑う山下くん。



いやな予感しかしませんが。




「昨日言った3つのお願いの一つ目だから。イヤとか、だめだからね」




私に拒否権はありませんか…
そうですか……



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