ひと冬の想い出 SNOW
-ゴトン!


「いったーい!です!」


目を開けると見えるのは床。


ソファから転がり落ちたみたい。


別にそれほど痛いところはないけど、びっくりはした。


まさかソファから落ちるなんて…


わたしはゆっくり立ち上がって時計を見る。


「19時30分…」


夢を見ていたような気がしたけど…忘れちゃった。


また、前と同じような霧の夢だろうし、気にすることないか。


…え?


「19時30分!」


え、わたしどんだけ寝てたの?


やばいやばいええっと、洗濯物…あぁ、中に干してあるんだっけ。


えっとあとは…


「ご飯炊いてない!」


わたしは大急ぎでキッチンへ行き、お米を炊く。


そして炊き始めてから気がつく。


「そうだ、今日小鳥遊さんバイトの日だった…」


まあ、早く炊く分には構わないでしょう。


なんか、とっても焦ってるな、わたし。
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