妖あやし、恋は難し

依頼

◆



「皆様、お集りのようですね」


部屋に集まる人たちの前に執事のおじさまが立つ。
さっそく依頼の内容について話が始まるようだ。

「このたびは我が主、柳 洸太郎の依頼で遠い地にわざわざ足を運んでいただき、主に代わり心よりお礼を申し上げます。わたくしは、洸太郎の執事、峯(みね)と申します。どうかお見知りおきを」

峯と言う執事は、次にあの怖い男を指して言う。

「こちらは主に雇われておりますボディーガードで、皇 湊というものです。今後屋敷等の事について気になることがあればわたくし共にお尋ねくださいませ」

（この屋敷の人だったんだ…あの怖い人…）

結は話を聞きながら、そう納得する。

ボディーガードなら鬼のように恐い顔も役に立つだろう。
トラウマになるレベルだが。

（はあ、私この仕事が終わってもあの人の顔しばらく忘れられなそうだなあ…）


執事は話を続ける。

「では、今回の依頼の詳細についてお話します。皆様には我が主、洸太郎の『命』を守っていただきたいのです」

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