生と死


「あなたが誰かと恋に落ちたって彼女は責めないよ」



やめて。そんな話しないで。



「それでも、僕には無理なんです。
何をしていても、何を見てもどれもが彼女との思い出に満ち溢れていて……。
恋をしようと、彼女を作ろうと、他の女性に目を向けても、結局は彼女にしか見えなくて……」



涙が溢れ出てきた。


うん、それで十分だよ。


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