恋に落ちる3秒前
出会い
──── 放課後
「なぁ、本当に行くのか?」
「えぇ!もちろん!」
こんなにワクワクしてる麗咲を見たのは久し振りだ
麗咲は、早くに母親を亡くしてから、ずっと1人で耐えてきた
皆は知らないけど、俺は知っている
「なぁ、どこまで歩くんだ?」
「ここら辺のはずなんですけど......」
「あっ、あれか?」
そこを初めて見た時は、
『ここは、豚小屋か?』と思ったが、麗咲が喜んでいたので、なにも言わなかった
「失礼致します」
中は、とても庶民的で、そこにひっそりと作業をしている人がいた
「あれ?あの、会長ですか?」
「あぁ、こんにちは。
間違ってはいませんが、元会長です」
その人は、男でも憧れるオーラのある人で、宗にも勝っていた
しかし、物腰が柔らかく、後輩の俺たちにも敬語を使っていた
「あなた達は、1年生ですか?」
麗咲「はい!」
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
僕は、陶芸部の部長の佐々木(ささき)と申します。
部長と呼んで下さい。」
「私、見学に来た、新條麗咲といいます。よろしくお願いします。」
「伊集院樹です。」
部長「じゃあ、説明しますね」
麗咲「はい!」
俺はこの時、陶芸部に入りたくなかった
ここに入ったら、麗咲がこの人のことを好きになってしまいそうだからだ
「なぁ、本当に行くのか?」
「えぇ!もちろん!」
こんなにワクワクしてる麗咲を見たのは久し振りだ
麗咲は、早くに母親を亡くしてから、ずっと1人で耐えてきた
皆は知らないけど、俺は知っている
「なぁ、どこまで歩くんだ?」
「ここら辺のはずなんですけど......」
「あっ、あれか?」
そこを初めて見た時は、
『ここは、豚小屋か?』と思ったが、麗咲が喜んでいたので、なにも言わなかった
「失礼致します」
中は、とても庶民的で、そこにひっそりと作業をしている人がいた
「あれ?あの、会長ですか?」
「あぁ、こんにちは。
間違ってはいませんが、元会長です」
その人は、男でも憧れるオーラのある人で、宗にも勝っていた
しかし、物腰が柔らかく、後輩の俺たちにも敬語を使っていた
「あなた達は、1年生ですか?」
麗咲「はい!」
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
僕は、陶芸部の部長の佐々木(ささき)と申します。
部長と呼んで下さい。」
「私、見学に来た、新條麗咲といいます。よろしくお願いします。」
「伊集院樹です。」
部長「じゃあ、説明しますね」
麗咲「はい!」
俺はこの時、陶芸部に入りたくなかった
ここに入ったら、麗咲がこの人のことを好きになってしまいそうだからだ