きみと最後の1ページまで
2. 夏の日
夏休みに入って、数日が経った。
すっかり梅雨も明けて、ここ最近はうだるような暑さが続いていた。
とは言っても、私はエアコンが吐き出す冷風が満ちている家の中でだらだらと過ごしていたからよく知らない。
テレビニュースの天気予報を見ては「外になんて出るもんじゃないな」って心から思う。
そんな中、充電器にさしたままにしていたスマホが彩奈からのメッセージを受信した。
《遅れんなよー!》
私はそれに《OK》と流行りのかわいいスタンプで返事する。
そう、今日は三人で行く夏祭りの日だった。