きみと最後の1ページまで
待ち合わせ場所である駅前に着いてスマホで時間を確認すると、約束の10分前だった。
もうお祭りは始まっていて、人がごった返している。
それにしても……、彩奈はわりとそういうのにルーズでギリギリに来ることが多い子だけど、私より慎重派だと思われる千夏がまだ来ていないので少し不安になった。
待ち合わせここでいいんだよね……?
そわそわしながら待っていると、急に両肩をバンっと叩かれた。
「遥香! 今日もきっちりしてるねー!」
「わっ! び、びっくりさせないでよ」
「あはは、ごめんごめん」
やってきたのは彩奈だった。
ていうことはもう約束の時間になったわけだけど……。
「あれー? 千夏は?」
「まだ来てないんだよね」
「どうしたんかな? ラインしよっと」