きみと最後の1ページまで
どうやら他クラスの彩奈の友達がその為に人を集めているらしい。
「時間が平気なら遥香も行こうよ!」
「うん、大丈夫だよ。行こうか」
「よし! じゃあ千夏と先輩達も誘ってこよっと」
「藤ヶ谷くんは?」
私の一言に、彩奈は顔をしかめる。
「私が誘ってもこないと思うけど?」
「どうだろうね」
「まぁ、ハブるの可哀想だから誘ってあげる」
「はは、さすが彩奈」
パタパタと早足で先輩達のほうへ行く彩奈を私も追いかける。
誘ってみると、千夏も先輩達も二つ返事で了承してくれた。
ただ、藤ヶ谷くんには「俺はいい」と冷たく言われ、その反応を予知していたように彩奈は「ほらね?」って顔をされた。
「藤ヶ谷くん、本当に来ないの?」
私はなんとなく心配になって藤ヶ谷くんに聞いてみる。
「なんだよ……いいだろ別に」
「ふーん」
「……あ、そうだ」