darkness【短編】





少しずつあふれる感情、そして蘇る記憶。




ざわつく心を落ち着かせるべく問い掛ける。




「ねぇ、あなた、私の何を知っているの?」





「何をだって?ああ、知ってるよ。あんた俺のここにーーー」





ーーーーなにもかも、忘れてっただろ?





さっきまでとは全く違う冷たい色した瞳でその人は言った。




墨色した闇が一段と深くなった気がした。













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