私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~
◎bicycle
「椰原さん!!紙、紙!!」
ぼんやりしていた私は、コピー機の枚数ボタンを間違って押してしまった。
止めに来てくれたのは、新入社員の布勢暉(フセ ヒカル)くんだ。
傍で探し物をしていたところだった。
私、椰原果奈(ヤハラ カナ)の勤め先、[bicycle]は、地域では大手の自転車店だ。
1枚でいいところを、100枚と押していたらしく、さくさくと要らないコピーが溢れ出す。
「ああっ!!ごめん!!」
「何やってるんですか、もう」
―――先月、
告白してきた布勢くんは、大卒で、半年間の社員研修の真っ只中。
一見チャラそうに見える色白で細身の彼は、実は細マッチョで、制服である作業着の半袖から覗く腕は引き締まっていた。
学生時代染めていたと思われる茶髪の名残が、髪の生え際に少しある。
おそらく就職で、どうせ黒だしと自分で染めたのだろう。
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