私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~
「椰原さん??ちょっといいですか」
神崎さんに呼ばれた。
先に行っていて、と手で合図すると、同行していた看護師さんが別室に向かう後ろ姿がちらりと見えた。
カーテンで仕切られたベッドは半開きだったり閉まっている。
人目はあまりない。
「あっ、はい…何か」
「少しお借りしますよ」
口角を少し上げて、妙に勝ち誇った表情に見えた。
「話ならここでしろ」
「先生に失礼ですよ??」
点滴で繋がれ横たわった先生に。
立場が逆転したようで、優位に立っている気分だった。
少し調子に乗ってしまったかもしれない。
「うるせえ。患者は俺だ」
「ちょうどよかったです。そろそろ帰らないといけなかったので」
振り返ると目を合わせずに一礼した。
「もう来ませんので、ゆっくり養生なさってください。お大事に」
「なん!?おい!!ちょっと待てって!!」