私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~
「ドクベーとはまた、言ってくれますね」
ピクリと口角が上がった。
お祖父ちゃんが寝ている部屋に向かう廊下を、お母さんと歩きながら。
「しかも、目上の人間に対して呼び捨ては失礼ですよ??」
穏やかに続ける。
「普通の人の場合、踏まれた方が根に持って、踏んだ方は覚えていないものですが。―――私の場合」
襖を開けて中に入り、持ってきた医療道具の入った鞄を下ろして開けながら、顔も見ずに淡々と話す。
ゆっくり振り向いて見上げるとバチっと目が合った。
蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる私。
「踏んだ側として快感を覚えるタイプのようですよ??よかったですね」
にっこりと悪魔が微笑んだ。
ひいい。
何がよかったんだ。
ちっとも良かない。