私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~
―――翌日。
どんよりとした曇り空は、私の心を表しているようだった。
一応、普通免許は持っている私は、言われた住所付近に、幌を被せた軽トラックを置いていた。
軽トラックの運転は苦手だったので基本的に男性陣の仕事だった。
浮いてる。
明らかに浮いてる。
とりあえず降りて見上げる私。
高そうなマンションの前。
何階建てだろう。
白い壁。庶民が見上げるほどの高層階。
もちろんオートロックで防犯カメラ付き。警備員常駐。誰でも入れない。
悪天候で薄暗いせいか、昼間から間接照明が灯り、その高級な建物らしい佇まい、存在を強調している。
「お待たせ」
「ひいっ!!」
背後からふわりと抱き締められて、びくっとする。
高居先生だ。
やはり丈長のカーディガン姿で、背中が温かい。
いや待て私。
「離して……」
この前は振りほどこうとがむしゃらに抵抗したのに離れられなかった腕が、いとも簡単にふっと離れた。
そして拍子抜けして振り向いた唇を、いきなり塞がれた。
演出のごとく、稲光が光った。
なんだこれは。