私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~
◎やっぱり
「……昔いた整骨院の受付嬢だ。ロッカー開けて、いつの間にか合鍵作られて。ときどき留守中に物色されてた」
さすがに警備員が来るので、一旦玄関に入れて、ようやく部屋着の白いスゥエットに着替えた先生。
「別に、わざわざ言い訳しなくていいですよ。でもよかったですね捕まって」
「未遂でいいんじゃないですか??実被害はないんですよね」
「甘いんだよ」
「だいたい、思わせ振りなんじゃないんですか??」
「そうなんですよっ!!」
ふて腐れて上がり口でデニムで胡座をかいていた彼女、新居彩葉(ニイ アヤハ)さんは、わかるでしょうとばかりに食い付いた。
「然り気無く手を触ったり、肩に手を置いてみたり。勘違いするでしょう?!」
「でしょうね」
「納得するな。犯罪は犯罪だ」
「許してあげればいいじゃないですか。自業自得ですよ」
「ああ!?てめえはどっちの味方だ!?」
「もちろん彼女です。むしろ詐欺師で訴えますよ。前科何犯ですか」
「……前科」
「あっ、私は騙されてませんけどね。好きじゃないので。ただの自転車屋です」
あっけらかんと応えた。