私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~
「ありがとうございました」
肌寒さが日増しに強まる頃。
異動先の支店で、なにごともなく仕事に戻った私。
「お姉さん、この子にどの自転車がいいですか??」
上品そうなきれいな女の人が、小さな女の子を連れていた。背中まである髪をハーフアップにして、薄いピンクのダウン姿だ。
幼稚園くらいか。白いフリフリのワンピースにふわふわのファー付きのダウン。いかにもピアノでも習わせていそうだ。
「そうですね、一度こちらにどうぞ」
店の入り口付近におおよその背を図る身長計がある。
それを目安にインチを見る。
あとはデザイン、乗り心地を見てもらう。
「あっ、これ可愛い」
「乗ってみますか??お持ちしますので外へどうぞ」
外のスペースへ案内する。
一輪車から、三輪車くらいの大きさで後付けの手押し棒もある。
ある程度で外せば普通の二輪車として使え、補助輪を外せば自転車になるタイプもある。
最近は、早く慣れさせるためのペダルがないものもある。
「………もしかして、カナちゃん??」