私の未来はどこにあるの??~俺様男と年下男子~


非常階段の上から声が降ってきた。先生が追い掛けてきたみたいだ。


「嫁??おや、あなたはいつぞやの」


「ご存知なんですか??」


見上げる私。


「婚約者とか仰って、嫌がる彼女にちょっかい出してましたよね」


先生が初めて店に来たときだ。
神崎さんも居合わせていたのか。


「ちょっかいとかいう表現は止めていただきたいですね。彼女とは昔馴染みでして」


「ただの昔馴染みがなにをしてもいい訳ではないと思いますが??女性を泣かせても構わないと仰るんですか??」


意地悪そうに、畳み掛けるように先生を責める。
こんな人だったかな。


けれど少し嬉しかった。
ずっと言いたかったことを代わりに言ってくれた気がして。


傷ついた心がほんの少し慰められた気がした。


「だから!!離れろって…ごほっ」


今度は先生がその場で崩れた。



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