君が響けば
隣のクラスなのに一度も喋ったことはないけど。
そんな私でも岡くんに近づける場所。
誰も知らない私だけの特等席。
誰にも取られないように、っていつも1番に走って、、
ってそんなこと考えたっていつまでたっても終わらないか。
「あー帰りたいいいい」
雑草を投げながら運動場へと目をやる。
パァァァアン
ピストルの音と同時に走り出す陸上部。
「はっや」
思わず声が出るほどはやい。
特にあの青い練習着の男の子。
グングンとスピードが上がっていって1番に走り抜けた。