君が響けば


隣のクラスなのに一度も喋ったことはないけど。

そんな私でも岡くんに近づける場所。


誰も知らない私だけの特等席。


誰にも取られないように、っていつも1番に走って、、

ってそんなこと考えたっていつまでたっても終わらないか。


「あー帰りたいいいい」


雑草を投げながら運動場へと目をやる。



パァァァアン



ピストルの音と同時に走り出す陸上部。


「はっや」


思わず声が出るほどはやい。

特にあの青い練習着の男の子。


グングンとスピードが上がっていって1番に走り抜けた。



< 5 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop