君が響けば



「ちょっと、やめてください!誰ですかあなた!!」



手を振り払って見上げると、なんとなく見覚えのある顔。



「あー、おはようせーや」



そう言ったのはゆづで。


おう、と言いながらゆづに笑いかけるその人。



「ゆづ、この人と知り合い?」



私の問いかけにゆづはびっくりした顔で私の顔を見た。


「あんた、あたしが陸上部のマネージャーしてるのは知ってるやんな?」



「何よ、今更。知ってるに決まってるやん」



え?なに?



「その人陸上部なん?」



私がそういうと目の前にいる2人は目を合わせて吹き出した。



「そうやで!しょっちゅううちのクラス来てるやん」



ほら、弁当もたまに一緒に食べてるやろ!と付け足した。



「え!?弁当一緒に食べてる?!?!」



どういうことや。


私はゆづと2人でしか食べたことないけど……。


どういうことや。



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