そらをみあげれば…

集中治療室に居る間は、オヤジ、オカン、きょーすけが代わる代わる泊まりに来てくれた。

家から遠い病院なのに…

一人で居ると気が狂いそうだったから、気持ち的にすごい助る。


広い6人部屋の病室に移ってからは地元の連れや学校の連れも、時間が出来ては見舞いに来てくれる様に。

3人の葬式に出た学校の連れや、特に一番最初に電話したともこにはなぜか目が合わせずらかった…。

そして首しか動かせない長い長い2週間が過ぎ、やっと手術の日が近づいてきた。

手術なんてしたことなかったが、不思議と恐怖感は感じない…
手術なんかを超す恐怖を味わったんだから当たり前だと思ったし、もう不自由な入院生活にはウンザリしていた。

「退院が3ヶ月!?冗談じゃねぇ。こんなとこに3ヶ月も居られるか!」

手術が終わったらすぐに退院できる様に交渉していたが、そんな無茶は通ることはなく…ただ、早く退院する為の条件と課題は与えられた。

「自分の力で松葉杖で歩けるようになれば退院してもいいよ。」

とのことだった。

絶対にすぐ歩いてやる!
と意気込み、俺は手術の日を迎る。
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