Brat Boys
「仕方ねーなぁ。わーったよ、ちゃんとわかるように説明してやるよ。まぁ、簡単に言うとだな、やる出し物は、もうすでに決まってんだ」

「はぁ?じゃあ、なんでオレたちのもと4年A組がやんなきゃいけないわけ?誰が出るか、ちゃんと相談してから決めるってーのが普通だろ?そんなこと勝手に決められちゃ、こっちだってたまんねーよ」

敦司の話がまともに把握できないせいか、快飛はどうも納得いかない。

「そうだなぁ、屋台とかだったら、どの卒業生だってできるもんなぁ。でもな、担任言ってたぜ。“もと4年A組のオレたちにしかできないものをやってほしい”って」

「オレたちにしかできないもの?」

敦司に言われ、しばらく考えこむ。

が―――…

「そんな出し物、やっぱないって。ないない!!」

話は終わりだと言わんばかりに、快飛は体育館の出口へ歩きかける。

考えこんだ素振りを見せたものの、結局はやりたくないというのが快飛の本音だった。

「オレ、もう帰るからな。やること、ちゃんと決まってから、もっかい連絡くれよ。場合によっては、協力してやるから」

「かーいひ♪」

「……………」

再び敦司に名前を呼ばれる。

しぶしぶながら、これで最後だと思い切り、快飛はゆっくり振り向いた。
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