Brat Boys
「帰る」

「おい、待てって!」

「やだ」

と―――…

ガラッ

「よお!敦司、快飛、久しぶりー!!」

「うっわぁ、なつかしー!小学校の体育館、変わってないねー」

体育館の扉が開き、もと4年A組だった2人のクラスメートが、どやどやと入ってきた。

「なんで、みんなが…?」

「言ったろ?“もうすぐ、みんな来る”って」

目が点になってる快飛に敦司が言う。

その表情はどこか楽しそうで、快飛にとっては帰るに帰れなくなってしまった。

すると―――…

「そういや、快飛。オータムフェスティバルで、またあれやるんだって?」

クラスメートの1人が、不意に快飛に切り出した。

「…誰が、んなこと言ったんだよ?」

不機嫌さを隠そうともしないで、快飛は答える。

「敦司」

「…おまえなぁ」

「えへへー」

聞くまでもなく、快飛は敦司をにらみつけた。

「ったく……。言っとくけどなぁ、オレは―――…」

「あれやってくれるって!あっさり引き受けてくれたんだよ、快飛のやつ。さっすが、もと学級委員だよな!!」

“オレはなにもやる気ない”と言いかけたところをさえぎられ、勝手なことを言われてしまった。

「て、てめえは次から次へと…」
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