王女と秘密の画家
こんな貴婦人の凄いお方のお部屋に、入るのは、初めてよ。


ああーどうしよう。
言葉が、出てこないわ。

上がっちゃってて。


時は、10月後期。
秋の紅葉が、
散りだす頃。

少し、肌寒かったユキコは、身震いをしていた。
体が、震えていうことを、きかないわ。

わっわっ私。
どうなるの?


ユキコが、戸惑っていると、ルラン姉さんは、
そっと、自らの肩にかけてあったストールを、
彼女(ユキコ)に、
かぶせると、平気な顔をしてみせた。



「······」


「ユキコお嬢様。これを、はおっているといいわ。どうかしら?あったかい?」
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