嘘つき系恋心
「ヨーグルトー」
「ないです」
「キャベツー」
「ないです」
「なにならあるの!?」
全部断られるので逆に驚いて遊の方を向くと手にはスクランブルエッグののったお皿があった。
「うぇ......朝から卵とか...むり。」
「んー。まぁ、我慢して食べようねー?」
伊織が困ったようにそう言うと、恋が頬をむにむにしながら叱った。
「もー。好き嫌いはダメなんだよ??少しでもいいから食べようね!」
恋に叱られることなんて滅多にないから新鮮な気持ちになる杏也。そしてスクランブルエッグを少しずつながらも口に運んだ。