嘘つき系恋心
声が震える。でもそんなのを気にしている暇はない。ひどく驚いた表情をする四人にそう笑いかけた。
「ねぇ...」
「なん、ですか?」
「名前、教えてよ。」
ちょっぴり悲しそうに恋が笑った。その表情があまりにも眩しかったから、俯いて、結彩...と告げた。
「結彩ちゃん...。いい名前だね。」
「ありがとう、ございます。」
そう言われたのは意外だったが、正直嬉しかった。父に名付けてもらった名前だから。かわいいって言ってくれた名前だから。
「結彩さん、一つ聞いてもいいですか...?」