嘘つき系恋心
「はるな...?」
咄嗟に反応したのは恋だった。その瞬間結彩は恋の両腕を掴んだ。
「春奈...を...あの人を知ってるんですか!?今...どこに!?」
「わっ!?待ってよ...はるなって僕の...お母さんっ」
「早くっ早くして!!」
声を荒らげる結彩を恋から離す伊織。伊織の腕の中におさめられた結彩は堪らず涙を流した。
「うぇえっ...ふっ...早くっ...教えて...よっ!!お父さん...を...!ふ...うっく......」
わんわんと泣き始める結彩を優しく包んでよしよし、とあやす伊織。
「落ち着いて?...どうして恋のお母さん...はるなさんを探していたのかな?」