嘘つき系恋心
ステージに立っている生徒が色々とルール説明をしているようだったがそんなの耳に入ってこなかった。
そして、気付いたらスタートっ!と言う元気の良い声が響いていた。
「えっ!?」
スタート、と言う合図で鬼と思われる生徒以外のほぼ全員が体育館から姿を消していた。そして、いーちにーい...などとカウントダウンが始まっている。
「え...と、取り敢えず僕も隠れなきゃ...?」
ルールも何もわからないので取り敢えず隠れることにした。
「ここまで来れば......」
杏也は適当に隠れられる場所...屋上に来ていた。正確には屋上の入口の反対側。雨を貯めるタンクがあり、普段は人が行かない場所。そして杏也のお気に入りの場所でもあった。
「あれ〜?いな〜い...」