嘘つき系恋心
お母さんが笑顔で出ていったことと、バイバイ、と言ったことが妙に頭に不自然で残っていた。
それから帰ってこなくなり少したったあと、お父さんに聞いてみると、苦しそうに呟いた。
「お母さんはな...もう...帰ってこないんだよ。」
「え......?」
薄々気付いてはいたが受け入れられない現実にただただ驚きを隠せずにいた。お父さんは無理に笑って気分転換に、と丁度遊びに来た従姉妹の美空とお出かけに誘ってくれた。
「美空姉っ、隣座ってー?」
そう言って隣の席を叩くと美空は笑って座ってくれた。お父さんは近くの遊園地に連れてってくれた。
久しぶりの遊園地にはしゃぐ私。美空姉とお父さんを連れ回して遊園地を楽しんだ。いつの間にか暗くなっていた。