嘘つき系恋心
「遅くなりました。」
「おっはよ!」
「おはようございます。遅くなったのは仕方ない。私が仕事を頼んでしまったのですからね。まぁ、早く席についてください。」
威月がそう言うと四人がこちらに向かって歩いてきた。
「⋯誰⋯⋯⋯?」
最初に来たのは茶色の少し長めの髪の男子生徒だった。その、男子生徒の少し鋭い瞳が杏也を捕らえた。
動揺して何も答えれずにいると、興味を無くした様に目線を外され横を通り過ぎていく。
「君、転校生ですか?」
「そう言えば見ない顔⋯」
「可愛い子〜!」
他の三人も杏也を視界の真ん中に捕らえ、微笑んだ。