嘘つき系恋心
ドアの奥から勢いよく抱きつく。訪問者は雅ヶ丘由香(ミヤビガオカユカ)で、父の姉だ。昔からの繋がりがあり、よく遊んでくれた。
「っと、由香さん...。急にびっくりしますよ...。今日、相当飲んでますね?何時から飲んでたんですか...」
いつもと違うテンションと漂うアルコールの匂い。多分、かなりの量を摂取しているだろう。
「ま、取り敢えず上がってください。お豆腐ご馳走します。」
ドアを閉め、ふわふわとした危ない足取りの由香を追いかけた。
「座っててください。今、冷奴でも作って持ってきますね。」
再びキッチンへと戻って冷蔵庫から豆腐を取り出す。ついでにフルーツヨーグルトも作ろうとフルーツを取り出した。