嘘つき系恋心
遊は我に返ったらしく、申し訳ないといった表情で杏也の方を見た。その表情はとても美しく、かっこよかった。
キラキラとしたオーラを全身に纏っているような、惹き付ける感じ。今朝の人とは思えないくらいの変わりようだった。
「すいません⋯。俺、すごく失礼な事を言ってしまって⋯。」
「え⋯っ?い、いや⋯別に大丈夫⋯。」
あまりの美しさ、かっこよさに圧倒されて、許せざるを得なかった。二人の間に微妙な気まずい空気が流れ始めた。そんな空気を壊したのは勿論、あまり空気を読めないであろう恋だった。
恋は楽しそうな表情で遊を見ては、さらに笑顔になった。
「わぁー!遊君が自然に喋ってるー!めっずらしー!」