嘘つき系恋心
『大丈夫だよ。』
闇色に包まれた窓を少し眺めてからカーテンをぶっきらぼうに引っ張る。そして勢いよくベッドへとダイブした。
「ほんとに......誰なんだよ...くそっ......」
今にも消え入りそうな声量でぼそっと呟く。その言葉は誰に届くこともなく答えなんて返ってくることもなく...ただ闇の中へと消えていった。
手がかりは────憎い母の名前とあいつの名前