嘘つき系恋心
チラシを見てみると、一番最初に赤く輝いた大きな花火が目に入った。それから下に目をやると大きく『神桐大花火大会』とかかれ、たくさんの屋台が大集合!と大会のオリジナルキャラクターらしき人が補足をしていた。
杏也はこのチラシに目を輝かせた。花火なんて小さい頃親と少し見たくらいだったから嬉しかった。
「行くっ!行きたい!!」
「やったぁっ!じゃあ決まりねっ!伊織、みんなに連絡できる?」
恋が伊織の方を向くとうん、と頷いた。その様子を見て杏也の表情が一層明るくなった。
「明日楽しみだなぁ...っ!あ、でも私服でいいのか......?」
「えーっ!やっぱり浴衣でしょ〜!」