嘘つき系恋心
「世の中こんなに暑かったんだね〜。学校とかはクーラーがきいてるから分かんなかったや」
恋の言う通り、熱された鉄板のように熱くなっていた。そんなアスファルトの道をゆっくりと歩いていく。
ゆっくり歩いたせいかいつもは十分程度で行けるのに二十分強くらいかかってしまった。つーっと汗が首筋をつたう。
「やっとついた〜!学園圏内なのになんでこんなに遠く感じるの〜!?」
「暑いから余計に長く感じるよね〜。」
そんなことを話しながら中へと進んでいく。硝子の自動ドアを抜けると先程とは違ってサラッとした涼しく、冷たい風が全身を包んだ。汗が一気に冷えて少し気持ちいい。ふっと力が抜けたような感じだ。