嘘つき系恋心


「ちょっ!離してよっ恥ずかしいじゃん...!」



耳まで真っ赤に染め上げる。そんな杏也を見てかーわいーとご満悦な恋。こんなやりとりをしていると、伊織が話を遮った。



「はいはい、そこまでねー?ほら、浴衣買いに行くよー?」




そう言ってすたすたと二階に上がるエレベーターの方へ向かっていったので、恋と杏也も後ろからついて行った。



二階へ上がると正面に女性のマネキンが涼し気なワンピースを着ているのが目に入った。周りを見ても、夏らしく爽やかな衣服が多かった。



「あ、見てみて〜!これ、かっこよくないっ!?」

< 51 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop