嘘つき系恋心
「僕も食べたいな...」
ぼそっと呟くと、しっかり伊織の耳に届いたようで、伊織はニコっと笑ってじゃあ行こうか、と言った。
二十分程並ぶと、次の方どうぞーと元気の良い声が聞こえる。暑い中かなりの人の接客をこなす店員さんは凄いな、と思いつつアイスのフレーバーを選んでいく。
「僕、キャラメルハニーがいい...」
「んーと...僕はこのマシュマロベリーかな〜」
「俺はコーヒーフロートで」
それぞれ注文すると、店員さんは素早く盛り付けて、笑顔で渡す。お礼を言って、アイスを受け取る。
「座ろうか。」