竜宮城に帰りたい。
Day minus; 日常
東京での私は合わないパズルのピースのようだった。
晴たちのいるあの町が竜宮城なら、
東京は浦島太郎の暮らした村だろう。
もちろん私はその一員だったけれど、
どこにいってもピースが合わない感覚が抜けない。
仲の良い友人は少しだけいたが、
そこが居場所と胸を張って言えなかった。
よく考えると私と晴は似ているのかもしれない。
自分の暮らす土地から、人から、
自分だけ浮いていて、
周りがそれに気づいてくれない。
でも晴はちゃんと一歩踏み出した。
私は……