竜宮城に帰りたい。
結局、明日の午後は近くにある海に連れて行ってもらえることになった。
私は家で待ってるつもりだったけど、やはりゆかりのゴリ押しに負け……
まあ、海は綺麗そうだし、別にいっか。
往路の疲れもあり、私たちはその日早々に眠ってしまった。
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翌日ーー
目を覚まし、時計を見ると11:00を指していた。
嘘!!
寝すぎた…。
まだグーグーと寝ているゆかりを置いて居間に行くと、
すっかり冷めてしまった朝ごはんが用意されていた。
おばあちゃん、まだ畑にいるのか…。
畑はこことは少し離れたところにあるらしいので、ひとまずゆかりを起こし、朝ごはんを食べることにした。
「寝すぎて頭重い…」
「バカだなあ。」
ゆかりは私を睨むと、食べ終わった食器を洗い、スマホを片手に寝っ転がってしまった。
私もなんとなくスマホを見ると、おばあちゃんからメールが届いていた。
『ごめんな。
今日はこの後町内会があるのを忘れなんだ。
もし澪ちゃん大丈夫ならふたりで行ったらわ?』
町内会…!?
「ゆかりー。今日おばあちゃん、海行けなくなったってー。」
「え!そんなぁ」
「おねぇちゃんが連れて行ってあげようか?」
「え、いいの!?」
「うん。私も今日行く気満々だったから、いいよ。」
「ありがとう、おねぇちゃん!」
ゆかりはそう言うと、バタバタと勢いよく寝室に走って行った。
「水着いるよねー!?」
「うん、持って行きなー。」
ゆかりがはしゃいで準備しているのが、とってもかわいい。
私は思わず一人で笑ってしまった。