竜宮城に帰りたい。



ゆかりを連れ、私はおんぼろ自転車で晴たちのあとを追った。



制服を着てる二人って、なんか新鮮だな…。


あと4日で終わる夏休みのあとは、

きっと二人共こんな風に学校に通うんだ。


私も東京で、当たり前のように学校に行ってるんだろうな…。



近づいてくる終わりを感じ、
私の中に言い様のないモヤモヤが広がった。



晴たちは私のこと覚えていてくれるかな…


来年になってもまた遊んでくれるかな…


晴は…

既に私が告白した事実すら忘れてそうだし、
あんまり期待できないな…。



はぁっとため息をつくと、
ゆかりが心配そうに私の顔を覗き込んだので、
慌てて笑顔を浮かべた。





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