竜宮城に帰りたい。



「瑞季ちゃん!!」


「何しとん?」


「あ、えっと…

遊びに来たと言うか、連れてこられたと言うか…。」



私はへらっと間抜けな笑顔を浮かべた。



「そうなんや…。

あ、じゃあちょうどええ!

昼頃学校終わるけん、晴の説得するわ!」


「説得って…東京行きの?」


「そ。澪ちゃんも来てや。」


「うん…わかった…!」



私の返事を聞いて、瑞季ちゃんはニッコリと笑顔を浮かべた。



「隠れるなら、この上の自習室おすすめや。

終わったら呼びに行く!」


「ありがとう。

あ、でも、今ね…」



さっきの騒ぎで瑞季ちゃんも、
何か言われたりするかも知れない…。


きっと傷つくだろうな…。




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