竜宮城に帰りたい。



お昼頃までゆかりと自習室で遊んでいると、

ホームルームを終えたいつものメンバーが集まってきた。



「お待たせ、澪ちゃん!」



瑞季ちゃんは朝と何ら変わらない笑顔だった。


この様子だと大丈夫だったみたいだ。


やっぱり、さすがのコミュニケーション能力…



「屋上でもええな?

ここやと、他の人来るかもやけん。」


「うん!」


「瑞季、なんや話やこしここで…」


「ええの!!ついてきまい!」



晴の一瞬の文句にも怯むことなく、

逆に瑞季ちゃんは晴を黙らせた。



「なぁ、澪。」


「祐くん…!」



さっきのこと、ちゃんと謝れてない…。

ここは…勇気を出して…



「祐くん、あの…「さっきはごめんな。」


「へ…」


「俺と誤解させたりしてごめん。

澪が好きなんは、晴やのにの。」


「わ、私も…!謝りたかった!

焦って、強く言ってしまってごめんなさい…」



私の言葉を聞くと、祐くんは一瞬驚いたあと、

いつものように優しい笑顔を浮かべた。




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