竜宮城に帰りたい。



私はさっきまでいた自習室に駆け込んだ。


大声で泣き叫んでしまいたい。


晴、今すぐ来て。って。

私はあと4日しかここにいられないのに。って。


そしたら、君は飛んできてくれるかな…



「ねぇ、晴覚えてる?

私、晴が好きなんだよ。」



私は大声の代わりに、そうポツリとつぶやいた。



今頃、もしかしたら晴は瑞季ちゃんと…

「覚えとるよ。」






「!!?」


声のした方を見ると、

自習室のドアの前には、正真正銘仏頂面の晴がいた。



「/////…い、今の…!き、聞こえて…!?」


「やけん、覚えとるって。」


「っっ#@%〇!Λ§△!!!!!」



さ、最悪!!

聞かれてた!

恥ずかしい…!

しかも、覚えてたんだ…///



「おい、澪。」


晴は自習室のなかに足を踏み入れた。




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